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奈良の土塀修復 [建築、住宅、街並]

奈良の土塀の修復工事。
この塀はもともと奈良でよく見る土の塀だったが、数十年前に上にモルタルを塗る補修がされてしいた。
このモルタルが剥がれて崩れてきたため補修することになった。
土の上にモルタルを塗ると、湿気が抜けずに返って中がぐずぐずになって傷んでしまう。

これと同じような状態を、アメリカのニューメキシコで見た。
サンタフェ周辺のアドベ(日干し煉瓦)の建物に、近年モルタルが塗られ、返って悪い状態になっている。
十年ほど前、丸山欣也さん、久住章さんたちが中心のワークショップに参加したことがあった。
久住章さんは、左官職人としては有名な人だ。

この奈良の塀も同様の状態だったから、久住さん周辺なら対処方法を知ってるのではと思った。
でも久住章さんは忙しくて頼めないだろう。なので息子さんの一人、久住鴻輔さんに工事を頼んでやってもらった。
長男の有生さんも、最近は情熱大陸に出たりして有名になっている。
鉄骨や竹で補強し、十分寝かせた粘土を塗っていく。

土の上にモルタル、という補修はは一時は見栄えがいいが、必ず後で傷みがきて、塀内部まで痛めてしまう。
本物の土で補修しておけば、年月が経って古びてきても、それが味わいになってくる。奈良の土塀の風景はそういうものだ。
正しい対処方法が広まればと思う。

この家と土塀は、登録文化財に申請した。
小西邸塀工事中 027.jpg
奈良小西邸土塀工事[1]..10.jpg
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