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「梅庵の夏やすみ」展 あと2日 [建築、住宅、街並]

告知遅くなりましたが、改装で関わってきたあとりえ梅庵の「梅庵の夏やすみ」展 残すはあと2日です。
8/22(土)、8/26(水)
15~18時

大人になると夏休みってなかなかないですが、ここにいる時間は数時間でも「夏休み」ってことでこのタイトルになりました。

○丸山晶子の藍染展示販売
○minakoの和ものビーズアクセサリー展示販売
○浜田龍哉の写真展 、杉Jパネル製の椅子の展示
 また写真を出すよ。5月の江ノ島展望台に続き「千の貌」シリーズ。

○梅庵の庭で採れた梅で作った梅ジュースや梅干しを 味わってもらえる梅カフェ

最終日の8/26(水)にはK-Style湘南主催の
ワークショップも開催予定
※詳細はまたこちらにアップしていきます。

昭和のふる~いなつかし~い風情の夏を味わいにぶらりと
遊びに来てくださいね

http://ume-an.com/schedule.html

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夏の疲れた身体に梅酢やしそジュースがききます。
その場所で採れたものを頂く季節のイベントっていいな。
こういうのはいろんなところで応用できそうだ。

あとりえ梅庵のスライドショー
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海の家Asia建設 [建築、住宅、街並]

この6月は鎌倉の海の家Asia建設にかかりっきりになっていた。
具体的に何をやっていたか一言で説明するのはむずかしい。
設計と現場管理、材料の調達その他建てるために必要なことを進めるという仕事。
砂の上なのでただ動くにも平地より疲れる。
だが自然の中での仕事なので気持いい。
法規にしばられないが、いつものやり方というものが存在しないのですべて五感を使って考え、作る。
これは面白かった。大工衆も大変だったが楽しんで仕事してくれた。
電柱を砂に立てるところなど諏訪の御柱みたいだ。
90坪あるのだが海の目の前では小ぢんまりと見える。
普通の家の感覚できれいに作っていると弱々しくみえてしまう。外壁の白い部分は自分で塗った。わざとむらの出るように。
場所は鎌倉中央海岸。若宮大路を海へ。突き当たって滑川の東に一軒見えるのがそれ。

2009海の家Asia建設のスライドショー 2986318

木造校舎・鎌倉市立第二中学校 [建築、住宅、街並]

鎌倉市立第二中学校は、今では珍しくなった木造校舎の学校だ。
近々建て替えられるということで、先日ニュースでもやっていた。
週末から今日まで、一般公開されるということで見に行った。
ぼくの通っていた小学校も、当時はこんな校舎だったから、ああこんなだったよなと思い出すことがある。
二階の窓から外壁を触ったら、ボロボロになったペンキが剥がれた。
踊り場の床を踏み抜いた。
机に誰かが開けた穴に消しゴムのカスをつめた。
なぜか、そんな時浮かぶのは建物の木の部分だ。
建物にはそんな人の記憶がやどっている。
この校舎も、階段の板などいい材料を使っているし、細部も手をかけて作っているのがわかる。
建替えは残念なところもあるが、こうして話題になり新しく建設される校舎もこの面影を残して建てる計画だという。
何かのかたちで、この校舎の記憶が残せれば、ここで勉強した子供達もまたいつか懐かしく思い出すことができるだろう。
まずはこれまで大事に使われてきたことを喜ぶべきだろうし、最後に公開の機会を作ってくれたことはありがたいことだ。





登録文化財について [建築、住宅、街並]

「文化財登録制度」は、日本では平成8年にできた制度だ。
国宝、重要文化財のような堅い保存ではなく、活用しながら保存できるいわば「ゆるやかな保存」。
基本的に外観を残す制度なので、内部は自由に改装もできる。外部の見える部分の4分の1以上を改造する場合にのみ、届出が必要になる。
規制もゆるやかな分、優遇措置もゆるやか。固定資産税、相続税評価額が減免されるなど、若干の優遇措置がある程度だ。それでもいくらかは、所有者の負担を軽くして歴史的建物を遺していく助けにはなるだろう。
登録文化財となればあちこちで名が出るから、お店や旅館など商売をしていくにもメリットになりうる。

登録文化財に申請できる条件としては、
・築後50年を経過している建物で、
・歴史的景観に寄与しているもの
・造形の規範となっているもの
・再現することが容易でないもの
とある。どんな町でも、あてはまる建物はけっこうあるはずだ。

現在日本での登録文化財建造物の数は約7000件。
この制度は、欧米では古くから普及していて、イギリスでは40万(!)、アメリカ5万、フランス4万と、けたはずれの数が登録されている。
日本では、阪神淡路大震災がきっかけになってようやく始まったばかりというところだ。

登録に向けては、その建物の歴史についていろいろと調べることになる。その過程で、持ち主や周囲の人も、建物の大切さに気付いていくことは意味が大きい。
観光資源の乏しい自治体でも、町ぐるみで文化財登録に力を入れて、町おこしにつなげていくというのも手ではないだろうか。

この建物を登録文化財とするにあたって、奈良市の窓口になるところに相談した。
歴史遺産には事欠かない市だから、事はわりとスムーズに運んだ。
「文化財」といえば釘一本打てない、お上が指定するものというイメージがあるが、そればかりではない。
文化財登録制度のように、持ち主の側から登録を申請する手もあるというわけだ。


↓文化庁のページ
http://www.bunka.go.jp/1hogo/main.asp%7B0fl=show&id=1000000129&clc=1000000033&cmc=1000000097&cli=1000000104&cmi=1000000118%7B9.html

奈良の土塀修復 [建築、住宅、街並]

奈良の土塀の修復工事。
この塀はもともと奈良でよく見る土の塀だったが、数十年前に上にモルタルを塗る補修がされてしいた。
このモルタルが剥がれて崩れてきたため補修することになった。
土の上にモルタルを塗ると、湿気が抜けずに返って中がぐずぐずになって傷んでしまう。

これと同じような状態を、アメリカのニューメキシコで見た。
サンタフェ周辺のアドベ(日干し煉瓦)の建物に、近年モルタルが塗られ、返って悪い状態になっている。
十年ほど前、丸山欣也さん、久住章さんたちが中心のワークショップに参加したことがあった。
久住章さんは、左官職人としては有名な人だ。

この奈良の塀も同様の状態だったから、久住さん周辺なら対処方法を知ってるのではと思った。
でも久住章さんは忙しくて頼めないだろう。なので息子さんの一人、久住鴻輔さんに工事を頼んでやってもらった。
長男の有生さんも、最近は情熱大陸に出たりして有名になっている。
鉄骨や竹で補強し、十分寝かせた粘土を塗っていく。

土の上にモルタル、という補修はは一時は見栄えがいいが、必ず後で傷みがきて、塀内部まで痛めてしまう。
本物の土で補修しておけば、年月が経って古びてきても、それが味わいになってくる。奈良の土塀の風景はそういうものだ。
正しい対処方法が広まればと思う。

この家と土塀は、登録文化財に申請した。
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川崎民家園に行ってきた。 [建築、住宅、街並]

川崎民家園にいってきた。
今までも何回か行ってるけどその度発見がある。

今回驚いたのはボランティアの方々の勉強熱心なこと。
民家については大学教授くらいの知識じゃないかな。こちらの質問に的確+αの答えが帰ってくる。

で、聞いて面白かったのが富山の白川郷合掌造りのひみつ。
あれの囲炉裏の周りの地下で、火薬の原料の硝石を作っていたんだって。何か原料を囲炉裏の周りに埋めておくと熱とバクテリアの働きで硝石ができるんだそうな。で、前田家は幕府に極秘で住民に硝石を作らせていた。
秘密が漏れないよう、このあたりでは橋を作らず縄をつたって籠で行き来し、怪しい者(隠密?)の侵入を防いでいたんだって。
貧しくも長閑な合掌造りの風景は、今で言えば秘密ハイテク工場だったというわけ。

今、和風の家といえば畳と障子、瓦屋根を思い出すが、それはおおむね江戸時代以降の数奇屋。
昔の民家を辿ると、アジアや世界につながる広い世界が見えてくるようだ。

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最古の民家・箱木千年家 [建築、住宅、街並]

箱木家は日本に現存する最古の民家と言われている。室町時代、14世紀まで遡る可能性もあるそうだ。
江戸時代、既に飛びぬけて古い家として知られ、千年家の名で呼ばれてきた。
場所は兵庫の山奥、電車を何回も乗り換えてバスに乗って、えらく不便なところ。

画像

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障子も畳もない。治安の悪い頃だから窓も少なく暗い。軒はえらく低く、屈まないと入れない。けれど当時としては立派な造りで、豪農の家だったそうだ。庶民はまだ竪穴式住居やバラックみたいな家に住んでいたという。
広い土間にうまや、ちょうな仕上げの広間、台所、納戸。それだけ。
こんな家が、その後の日本の民家の原点になった。

屋根の形、低い軒をみていると、竪穴式住居の面影を残しているように見えてくる。
今日、和風と呼ばれている障子、畳といった要素は江戸時代以降の数奇屋。
日本的なものというのは、実はもっと幅広い、と、こんな家を見ていると思えてくる。
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タグ:古民家 再生
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